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ベガ・シシリア|「スペインのロマネ・コンティ」
ベガ・シシリアは、スペインを代表するトップワイナリーのひとつで、マドリッドの北方に広がる高級ワイン産地リベラ・デル・ドゥエロに位置しています。トップ銘柄であるウニコは、ボルドー由来のカベルネ・ソーヴィニヨンと地元のティント・フィノをブレンドして造られます。ベガ・シシリアのワイン造りの特徴は、『過酷な環境』と『収量の低さ』と『熟成の長さ』です。
続きをみるリベラ・デル・ドゥエロはスペインの中でも多くの高級なワインが産出される地域ですが、畑は緩やかな丘陵に集中しており、寒暖の差が大きい上に、土壌は石灰石で鉄分が乏しく、痩せた土地です。この過酷なテロワールが、ブドウの樹をたくましく育て、素晴らしく凝縮した果実を実らせます。樹齢が4年以上の自社畑で獲れたブドウの中から良質な果実だけを厳しく選果し、平均収量は1haあたり2hlです。これは、ボルドーの格付けシャトーの半分以下の少なさです。この収量を守るため、4%の果実は切り落とされてしまうようです。厳選されたぶどうは木製の発酵桶で醸された後、まず大樽で1年間熟成されます。続いて小さい新樽で2年熟成させ、さらに古樽に移して4年間熟成されます。この7年の熟成の間に計1回もの清澄が行われることで、ワインは研ぎ澄まされているため、瓶詰め時のフィルターは最小限に抑えられています。 さらに、瓶詰め後に3~4年の熟成が行われるためウニコがリリースされるまでに1年もの年月が掛ります。ウニコは良作年のみに造られ、熟成1年以上を経て出荷されます。そうして出来上がるワインは、色合いが濃厚で、凝縮した果実のアロマと蜂蜜の様な刺激的で甘みのある独特なスタイルです。熟成による深みや複雑さがあり、時間とともにドライフルーツやドライフラワー、スパイスの風味が複雑に絡みあいます。 1982年、マドリードを本拠とする企業グルポ・エウレンの傘下に入りました
豆知識
1864年に、フランス・ボルドーでワイン造りを学んでいたリビオ・ルカンダが、 フランスからカベルネ・ソーヴィニヨン、メルロ、マルベックの苗を持ち込み、リベラ・デル・ドゥエロの土地に植えたことがワイナリーのはじまりです。3種の外来種に地元のティント・ フィノ(テンプラニーリョ種)を加えた独自のブレンドのワインは、当初友人のためだけにごく少量生産されていましたが、1929年、バルセロナで行われた万国博覧会で金賞を獲得したことにより、ベガ・ シシリアの名声は一挙に世に広がりました。...
2015/01/21