ハイン|Hine
酒名のHINEは、フランス式に読めばイーヌだろうが、このコニャックに関してはイギリス式にハインと読んでいる。
というのも、この銘柄を世に広めるのに力のあったのが、イギリス人トーマス・ハインという人物で、現在もその子孫ジャックとベルナール・ハインが経営に当たっているからだ。
1791年(1782年説も)、イギリスのドーセットシャーから、トーマス・ハインはフランス語の勉強のため、コニャック市に渡ってきた。そして、1763年創業のコニャック商ランソン&ドラマン社の娘フランソワーズと結婚し、会社の共同経営者になった。
彼は、イギリスの酒類業者に樽詰めのコニャックを輸出し、それを瓶に詰めて売るときは、ハインと称してほしい、しかも貴族階級を売り先にしてほしいと望んだ。
こうして、このコニャックは、イギリスで知名度を上げ、貴族たちの間で愛飲されるようになり、社業は発展。1817年には、社名もハイン社に変わった。
現在、ハイン社のコニャックは国王室御用達を認められているコニャックであり、英国王室の晩餐会などで楽しまれている。また、その気高い鹿のエンブレムは、世界15カ国以上で親しまれている。なお、ハイン社は1987年9月に、モエ・ヘネシー・グループの傘下に入った。
ハイン社のブレンド上のポリシーは、グランド・シャンパーニュ、プティット・シャンパーニュの原酒を中心にし、ボルドリは使わず、エレガントでライトな味わいにつくりあげることである。
- 原産地
- フランス・コニャック地方