ジャパニーズウイスキー
日本で製造されたウイスキーのことで、日本人の嗜好に合わせて軽い口当たりに仕上げられているのが特長です。ウイスキーが初めてもたらされたのは、江戸時代末期、ペルーの来航時と考えられており、外国人居留地が誕生した1859年には居留者向けの輸入も行われています。実際に日本でウイスキーが造り始められたのは1870年頃といわれていますが、販売用の生産が開始されたのは1924年。京都郊外にある山崎の地で、寿屋(現サントリー)が初めて国産のモルト原酒を蒸留したのが始まりです。
続きをみる当初は、スコッチウイスキーを手本として出発。日本人の好みに合わせ、スコッチウイスキー特有のスモーキーフレーバーは抑えられ、モルトウイスキーとグレーンウイスキーをブレンドしたブレンデッドウイスキーが主流でした。現在はシングルモルトウイスキーも複数の蒸留所で造られており、特にニッカ『余市』とサントリー『山崎』は本場スコットランドのスコッチウイスキーより高い評価を得ています。
また原酒を熟成する際に使用する樽の素材としてミズナラを使用することも、特徴のひとつ。ミズナラ樽は長期貯蔵することで、日本の香木を思わせる独特な熟成香を原酒にもたらし、その特長的な香りと風味が海外から注目される要因ともなっています。
ジャパニーズウイスキーの製造会社として有名なのは、日本のウイスキーの父と呼ばれる竹鶴政孝が創立したニッカウヰスキーや、日本で初めてウイスキーを販売したサントリー。そのほか現在はキリンビール、本坊酒造、江井ヶ嶋酒造などが蒸留所をもち、さまざまなウイスキーを製造しています。