シャトー・パルメ|Chateau Palmer
シャトー・パルメのワインは、肉づきの良い芳醇な体躯に包まれた、様々な果実、花、スパイスの驚くほど複雑なブーケが漂います。パルメの畑では、栽培品種がカベルネ・ソーヴィ二ヨン47%、メルロー47%、プティ・ヴェルド6% というも珍しい品種構成になっています。これがパルメ独特のまろやかさを生み出す要因の一つとなっています。
続きをみるパルメのブドウ畑はシャトー・マルゴー南隣にあり、ジロンド川に向かってゆっくりと傾斜しているマルゴー地区の中でも最高の場所にあります。その土壌は3万年~4万年前の氷河期の石英、水晶、玉髄などが混じった砂利質です。
手摘みのブドウは醸造所に届くと畑の区画と品種ごとに分類され、分析されてから除梗され、破砕されます。
ブドウ果汁は台形のステンレスタンクの中で2日間のアルコール発酵がおこなわれ、その後マロラクティック発酵が行われます。
長期樽熟成は、シャトー・パルメにボリュームと肉づきを与えるのに欠かせない工程で、小石混じりの土壌の特徴が最大限に表現されます。
セカンドワインを作っていた1997年までは、全体の生産量の8%がシャトー・パルメになり、1%がセカンドワインに、残りの1%は“ネゴシアン”の割合だったようです。しかし、アルテ・エゴを作る際に、シャトー・パルメが5%、アルテ・エゴが4%、そして1%がネゴシアンという割合に変わりました。シャトー・パルメの品質がさらに向上し、3級の格付けですが、1級と2級の間の価格帯で取引されます。
豆知識
1814年、フランスへやって来たシャルル・パルメ将軍は、ワーテルローの戦い後シャトー・ド・ガスクの未亡人と恋に落ち、マルゴー地区にあったシャトー・ド・ガスクを購入し、その名前をシャトー・パルメへと変更しました。
パルメ将軍は、1823年に結婚したエリザベス・アトキンの協力もあって、シャトー・パルメをイギリスで広めることに成功しました。イギリス王ジョージ4世のお気に入りのワインにもなりました。
- 原産地
- フランス・ボルドー・メドック地区マルゴー
- 格付け
- メドック3級