オールド・クロウ|OLD CROW
アメリカのケンタッキー州バーボン郡で、トウモロコシを原料に生まれたウイスキー『オールド・クロウ』。1835年創業のオールドクロウ蒸留所で生まれた170年余りの歴史を誇るバーボンです。
続きをみる現在はジム・ビーム社のクラーモント、ボストン両蒸留所の原酒から作られていて、バランスのとれたさわやかな香りと味わい深いコクが特長で、“気軽に飲めるバーボン”として多くのバーボン通から親しまれています。ちなみに『オールド・クロウ』のネーミングは、創業者であるジェイムズ・クロウ博士が由来とされています。
ジェイムズ・クロウ博士は、バーボンの製造において現在はポピュラーな“サワーマッシュ製法”の開発や、発酵工程にリトマス試験紙を使って酸度を測る方法を採用した人物で、バーボン業界の技術向上に多大な貢献をした人物としても有名です。
このサワーマッシュ製法とは、粉砕したトウモロコシに他の穀物を混ぜ合わせ、2度発酵、蒸留を行うこと。発酵させる際に少量の酵母とモロミ蒸留残液を全体の30%程度加える製法で、ゆっくり時間をかけて発酵していくので、香り高い発酵液に仕上がるのです。『オールド・クロウ』は、このサワーマッシュ製法でつくられたバーボンウイスキーの第一号にあたります。
伝統的な製造方法に基づいて、コーン比率は75?80%。熟成の際に内側を焦がしたホワイトオーク樽を使うため、独特の風味が楽しめます。心地よい香りとほのかに甘いフルーティな味わいが印象的で、いつまでも飲み飽きしないのが最大の特徴です。
2010年より新しくリリースされた『オールド・クロウ・リザーブ』は、通常の『オールド・クロウ』よりも1年熟成の長い4年熟成品として人気があります。余談ですが、『オールド・クロウ』は、かの松田勇作が愛飲したことでも知られていて、名作“処刑遊戯”の劇中でも松田勇作扮する主人公・鳴海昌平が愛飲するバーボンとして登場しています。