シャトー・コス・デストゥルネル|Chateau Cos d'Estournel
コス・デストゥルネルは格付け2級のシャトーの中でも、スーパーセカンドと称され、特に素晴らしい品質を持つワインで、高い評価を受けています。
続きをみるエチケットに描かれたパゴダ風のシャトーは、ポイヤックとの村境のすぐ北の、ラフィット・ロートシルトを見下ろす丘にあります。
ブドウ畑は、深い砂利質土壌で密度が高く、収量をルテ・レゾネ(適度に低く)保つために厳しい剪定が行われています。醸造と熟成には常に手間を掛けていて、新樽の比率が平均よりも高いこと(6~1%)で他と一線を画しています。
メドックにしては珍しく、メルロのブレンド比率が約4%と高くなっています。メルロが多く含まれているので、力強いカベルネ・ソーヴィニヨンのタンニンによる骨格と、メルロの膨らみのある果実味が見事に調和し、素晴らしいハーモニーを生みます。
これが、肉付きの良く、上品さと複雑性を誇るワインの産出を可能にしているのです。そのアッサンブラージュも23年以降は柔軟に変化しています。
1917年、ボルドーのワイン商・ジネステ家がコス・デストゥルネルを買い取り、後継者のプラッツ家等コス・デストゥルネルを継いでいます。
コス・デストゥルネルは1998年にプラッツ家からタイヤングループに売却され、さらに2年にはソシエテ・デ・ドメーヌ・レビエの所有となっています。
2年にプラッツの子孫ジャン・ギョーム・プラッツが経営にあたり伝統を引き継いでいます。近年は芳醇でスケールの大きいワインとなり、クオリティが上がって、より魅力的になっています。
豆知識
シャトーができて間もない頃、アジアで大量に売れ残ったワインが、落胆したシャトーの人々の元に帰ってきました。しかし、船の長旅で熟成し、素晴らしい味わいに変わったワインはフランスで大変な評判になりました。
パゴダ風の美しいシャトーは、発展の契機となったワインのアジア往復の旅の記念碑的象徴です。
- 原産地
- フランス・ボルドー・サン・テステーフ
- 格付け
- メドック2級