レモンや洋梨を思わせるフルーティなシングルモルト、グレンフィディック
スコッチウイスキーの故郷といわれるスコットランド・ハイランド地方のスペイサイド。なかでもダフタウンは蒸溜所が集中して立つスコッチ・ウイスキーの街です。
続きをみるここにあるグレンフィディック蒸溜所は、1963年にシングル・モルトウイスキーを世界に向けて売り出した最初の蒸溜所。創業は1887年までさかのぼります。モートラッハ蒸溜所で働いていたウイリアム・グラントは、理想のウイスキーを求めて独立を決意。近隣にあるカードゥ蒸溜所から中古の蒸溜器を譲り受け、近くを流れる川の石を利用して蒸溜所の建物を家族で手作りしたといわれています。
こうして最初のモルトウイスキーが生まれたのは1887年の12月25日。クリスマスの朝のことでした。このつつましいスタートから着実な成長を続けたグレンフィディック蒸溜所は、1960年代にはシングルモルト市場の基盤をつくり大々的な販売を開始。当初は、「飲みにくいシングモルトが世界で売れるわけがない」と周囲の失笑をかいましたが、果敢な挑戦が現在のシングルモルトの世界を切り開きました。その後1974年には大規模な拡張を実施し〝世界一有名なシングルモルト蒸溜所〟という地位を築き上げたのです。...